はじめに
病棟勤務を退職して約10年。
長いブランクがある中で、「もう一度看護師として働けるのだろうか」「訪問看護は自分にできるのだろうか」と、不安でいっぱいでした。
訪問看護を始める前の私は、そんな気持ちを抱えていました。
病棟では患者さんの状態観察、処置、点滴管理、服薬管理など、さまざまな看護を経験してきました。
その後、施設やデイサービスでの看護経験もあります。
しかし、医療現場から離れていた期間があったことで、自分の看護技術や判断力に自信をなくしていた部分もありました。
そして実際に訪問看護の現場に出てみると、病院とは全く違う難しさがあることを実感しました。
在宅看護は「その人の生活の中に入らせてもらう看護」です。
今回は、私が訪問看護を始めて感じたことや、病棟経験があっても難しいと感じた理由について書いていきます。
病院と訪問看護では看護師の役割が違う
病院では、医師や看護師、リハビリスタッフなど多くの専門職が同じ場所で働いています。
患者さんの状態に変化があればすぐに相談でき、必要な物品も整っています。
処置が必要になった時も、スタッフ同士で相談しながら対応することができます。
病院ではチーム医療の中で、支え合いながら患者さんを看護していく環境があります。
一方、訪問看護では基本的に利用者さんのご自宅へ一人で訪問します。
その場で状態を判断し、限られた環境や物品の中で対応を考える必要があります。
「この状態は様子を見ていいのか」
「主治医へ報告したほうがいいのか」
「ご家族へどのように説明するか」
病院ではチームで考えていたことを、自分自身で判断する場面が増えます。
その責任の大きさに、最初は緊張することもありました。
利用者さんの生活を理解することの大切さ
訪問看護で大切なのは、病気だけを見るのではなく、その人の生活を見ることだと感じました。
病院では治療や安全管理が中心になります。
しかし、ご自宅では利用者さんが長年暮らしてきた生活があります。
生活リズム、家族との関係、本人の希望。
「医学的にはこうしたほうがいい」
「でも本人はこう暮らしたい」
その間で考えることも、訪問看護の大切な役割だと思います。
安全を守ることはもちろん大切ですが、すべてを制限してしまえば、その人らしい生活を奪ってしまうことがあります。
安全と、その人らしい暮らしのバランスを考えることは、病院勤務とは違った難しさがあります。
一人で訪問する責任とプレッシャー
訪問看護を始めて感じたことのひとつが、「一人で判断する責任」です。
もちろん、困った時には管理者やスタッフへ相談できます。
私の職場でも、初めは同行訪問から始まり、安心して仕事を覚えられる環境がありました。
それでも、実際に一人で訪問すると緊張することがあります。
訪問中は、自分がその場にいる看護師です。
小さな変化に気づく観察力や、優先順位を考える力が求められます。
「いつもと少し違う」
「何となく気になる」
そんな小さな気づきが、利用者さんの変化を早く見つけるきっかけになることもあります。
病棟では当たり前に行っていた観察や判断も、在宅という環境ではより大きな意味を持つのだと感じました。
技術だけではなくコミュニケーション力が必要
訪問看護では、看護技術だけではなく、利用者さんやご家族との信頼関係づくりがとても重要です。
初めて訪問した時、利用者さんやご家族は「どんな看護師さんが来るのだろう」と不安に感じているかもしれません。
処置ができることも大切ですが、安心して話せる関係がなければ、本当の困りごとに気づくことは難しいと思います。
私はもともと人見知りな性格で、コミュニケーションが得意というわけではありません。
しかし、利用者さんとの関わりを重ねる中で、少しずつ信頼関係を築ける看護師になれるよう努力していきたいと思っています。
何気ない会話の中に、その人の変化や希望が隠れていることがあります。
病棟経験があっても勉強が必要だった
看護師経験があっても、訪問看護では新しく学ぶことがたくさんあります。
在宅での医療処置、福祉サービスとの連携、家族支援、生活環境への配慮など、病院とは違った知識が必要になります。
また、同じ処置でも「病院で行う方法」と「自宅で継続できる方法」は違うことがあります。
利用者さんやご家族が無理なく続けられる方法を一緒に考えることが大切です。
私は新しい利用者さんの訪問を担当するとき、流れや注意点で迷わないようにメモを取り、自分なりにまとめるようにしています。
分からないことがあれば、そのままにせず調べることも意識しています。
まだまだ学ぶことは多いですが、一つひとつ経験を積みながら成長していきたいと思っています。
訪問看護を始めてよかったと思うこと
難しいことも多い訪問看護ですが、やりがいも大きい仕事だと感じています。
利用者さんが住み慣れたご自宅で過ごしている姿を見ることができること。
その人らしい生活を支える一員になれること。
病院では見ることのできなかった、その人の人生や家族との関わりを知ることができます。
「家で過ごしたい」という思いを支えることは、訪問看護ならではの魅力だと思います。
まとめ|訪問看護は難しいけれど成長できる仕事
訪問看護を始めて、病棟経験があっても在宅看護には別の難しさがあることを実感しました。
一人で判断する責任、生活に合わせた看護、利用者さんとの信頼関係づくり。
簡単な仕事ではありません。
しかし、その分利用者さんの生活に深く関わり、その人らしい暮らしを支えられる魅力があります。
ブランクがあって不安だった私でも、周囲に支えてもらいながら少しずつ経験を積んでいます。
流れはメモをとり、文書にまとめるようにしています。 わからないことはすぐにリサーチをする!
未熟ながらも努力して今後もがんばりたいです😊
これからも利用者さんやご家族に安心してもらえる看護ができるよう、一つひとつ学びながら成長していきたいと思います。
見て下さり、ありがとうございました<(_ _)>



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